メカトロニクスにうってつけの日

ロボット開発や研究活動に関するメモ

World Robot Summit 2018

 ほぼ書き終わっていた記事が下書きに眠ったままでした。World Robot Summit 2018の競技会に参加してきたという、昨年10月のお話です。worldrobotsummit.org

 

 World Robot Summit(WRS)というのは2020年を本大会として、4年おきに開催しようとしているロボットのオリンピックみたいなもので、今回行われたのはそのプレ大会です。経済産業省NEDOが主催している規模の大きなしっかりした国際イベントです。競技会と展示会があり、うちの研究室のチームは競技会のうちインフラ・災害対応部門の災害対応標準性能評価チャレンジ(STM)部門に参加しました。

そして優勝しました。優勝賞金1000万円!!

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 ロボット学会特別賞も受賞しました。

 

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 今年のロボカップジャパンオープンに出場したロボットはFUHGAという機体ですが、今回はその後半年弱で開発したFUHGA2で出場しました。開発はぎりぎりのぎりぎりで、FUHGA2が初めて地面を走ったのは大会に向けてロボットを発送する2日前でした。

 FUHGA2ではCFRPを使いまくって軽量化をしています。初代FUHGAに比べて10kg減量した35kgです。フリッパークローラが2本から4本になり、移動速度が倍になり、無線化しました。いろいろ改良されて一人前になったと思います。直前にしあがったにも関わらず、大会中ほとんど壊れることもなくタフに動いてくれました。また、東北大学田所研究室の多田隈先生チームに開発していただいた特性ジャミンググリッパーがついています。僕はチームリーダーとして開発全体をマネジメントしつつ、機械設計(特にアーム)、電子回路系、制御ソフト、オペレータなどを担当しました。

 

 この部門はロボカップレスキューと似たようなルールです。それぞれ異なるタスクがあるフィールドが用意されており、9種競技的な形式で予選が行われます。決勝ではそれらを一つのフィールドにして複数のタスクを連続してこなしていきます。この部門には全19チーム出場していました。予選第一ラウンドで11チームに絞られ、第二ラウンドでの上位4チームが決勝に進みました。予選はダントツで突破したのですが、決勝は緊張の20分一発勝負でぎりぎり勝ちました。世界大会優勝(そして1000万円)を賭けてオペレータやることもなかなかないのでいい経験になりました。

 

 以下、関連記事です。

www.kyoto-np.co.jp