メカトロニクスにうってつけの日

ロボット開発や研究活動に関するメモ

東京国際消防防災展

5月31日から6月3日に東京ビックサイトで行われた東京国際消防防災展のImPACT TRCのブースでヘビ型ロボットの展示&デモンストレーションをしてきました.

 

東京国際消防防災展 2018

 

前日の設営・準備を含めて5日間で,なかなか長かったです.たくさんの人にロボットを見てもらえました.ロボットの展示会ではないということで,消防防災関係の普段見ないものをたくさん見れたのでおもしろかったです.

 

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RoboCup JAPAN OPEN 2018

昨年に引き続き,5月3~5日に岐阜県大垣市で行われたRoboCup Japan Openのレスキュー実機リーグに出場してきました.

そして優勝しました!2連覇です.

加えて部門賞であるBest in Class Dexterity賞を受賞しました.

 

研究室内のチームで出場しています.基本的に例年M2がチームの中心になって取り組んでおり,僕も昨年の世界大会後に後輩にチームを引き継いでいたのですが,今年はWRSのプレ大会もあるということで教授から要請がありチームリーダーとしてがっつり復帰しました.

今回は昨年新規開発したFUHGAというロボットに改良を加えて出場し,僕は電子回路と制御とその他もろもろの開発とオペレータを務めました.

昨年の大会ではあちこち壊れたりトラブル続きでしたが,今回はそれらはおおむね修正され,大きなトラブルや故障もなく安定してパフォーマンスを発揮することができました.やはりロボットは「壊れずに動く」ということを達成するだけで時間がかかりますね.

ハード的にはロボット前方に着けているレーザーレンジファインダ(URG)にサーボモータを付けて水平を保つようにしたことくらいです.あとはソフト面で色々改良されました.SLAM,地図生成,自律走行などもレベルアップしています.

決勝では4種類のフィールドでそれぞれ2回ずつ競技を行い,その総合スコアで競いました.1回目は20分,2回目は15分で,5分でフィールド移動でしたので,約2時間半ぶっ通しでロボットを動かし続け,チームにもロボットにもタフさが求められました.

 

大会の様子の写真を張っておきます.

・ステップフィールドの移動

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・バルブの操作とメーター読み取り

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・計測の基礎能力テスト

熱画像,ハザードラベルの自動読み取り,QRコードの自動読み取り,動体検知f:id:tattatatakemori:20180506230522p:plain

・木材の積み上げ

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・L字パイプの引き抜き

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・地図の生成

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・表彰式

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10月のWorld Robot Summitプレ大会に向けてまだまだ続きます.頑張ります.

KiCadで設計した回路の実装図を作る

電子基板屋さんに部品の実装を発注するときには実装図が必要になります(実装図とは → 実装図サンプル | プリント基板ネット通販P板.com).
僕は電子基板の設計にはKiCadを使っていますが,KiCadからスマートに実装図を作成する方法をわかっていません.なので実装を頼むときは毎度泥臭い方法でそれらしく見える実装図を作成しています.本記事ではその方法を紹介します(もっといい方法があるかもしれません).

当たり障りない例として,以前作ったUSB-Serial変換器の基板を用います.部品のリファレンスが「R1」「C1」みたいな形式になっていませんがお気になさらず(自分ではんだ付けする場合にはこの方が便利だったりします).

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1. メタルマスク用データとシルクのデータをPDFで出力

1.1 レジストのクリアランスを0に

[寸法] > [パッド - レジストのクリアランス]から,レジストのクリアランスと最小幅を0にしておきます.これをした方が見やすくなります.

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1.2 PDFで出力

[ファイル] > [プロット]から,F.MaskとF.SilkをPDFで出力します(表面の場合).基板外形はプロットされた方がいいので,除外にはチェックしません.必要に応じて[フットプリントのリファレンスをプロット]にチェックが必要です(この例では「C1」「R1」てきなのを使ってないせいで不要になっています).

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2. 二つの図を重ねてPDF化

2.1 PDFから画像ファイルを作成

作成したPDFファイルを開き,スクリーンショットを撮るなりして画像ファイルにします.後で透明色を使うので僕はpngにしています.

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2.2 片方の画像の白部分を透明化

片方の画像の白い部分を透明色にします.今回はシルクの方を透明化しました.
僕は透明化には以下のサイトを使っています.

www.peko-step.com

2.3 二つの画像を重ねる

透明化した方を上にして,二つの画像を重ねます.うまく大きさを合わせる必要があります.僕はPowerPointを使っています.

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2.4 PDFで出力

最期に,PowerPointの機能をそのまま使ってPDFで出力します.

  

以上の手順でそれらしい実装図を作成できます.他に注釈などを入れたい場合はPowerPoint上で追加するのがいいでしょう.

他にもっとスマートな方法があるかもしれませんが,ひとまずこれでなんとかなるのでこれでなんとかしています.