メカトロニクスにうってつけの日

ロボット開発や研究活動に関するメモ

製作物まとめ(2020/3/22更新)

これまで中心になって開発してきたロボットのまとめです。

ヘビ型ロボット

 学位研究での取り組み。ヘビ型ロボットで世界初となるはしご登り、険しい不整地の移動、配管上のフランジ乗り越えなどを実現。ヘビ型ロボットの開発も自分でやっています。

www.youtube.com

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レスキューロボット

 研究室の学生からなるレスキューロボット開発チームSHINOBIで開発。僕は2017年からチームリーダを続けており、中心的に開発に取り組んでいます。World Robot SummitやRoboCup世界大会で優勝したりしています。

FUHGA

 自分たちの代になって最初に開発したレスキューロボット。ロボカップジャパンオープンレスキュー実機リーグ2017、2018を連覇。

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FUHGA2 

 2018年に半年ほどで開発したFUHGA2(旧)はWorld Robot Summit 2018 インフラ・災害対応部門の災害対応標準性能評価チャレンジ(STM)部門で優勝。さらに翌年に開発した改良機であるFUHGA2(現)はRoboCup世界大会2019のRescue Robot Leagueで優勝。なじみ変形可能なジャミング平行グリッパは東北大学田所研究室多田隈先生チーム開発。

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エンターテイメント

 土田さん(https://www.drpercy.jp/)に誘ってもらって趣味と研究のはざまで取り組んだロボット。自分の興味に最も直接的な内容。

mimebot

 球体ディスプレイを乗せた移動ロボット。ベースの移動に合わせて球体ディスプレイの模様を回転させることで転がってるように見せかけることができる。逆に移動と回転をずらすことで滑っているように見せたりなど、多様な演出が可能。

Mime × Mimebots

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その他

電子基板アクセサリー

京大の学園祭であるNFで販売してみたアクセサリー。光るバージョンもある。 f:id:tattatatakemori:20171202101915j:plainf:id:tattatatakemori:20171202101904j:plain

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ロボトレース競技

OmnimO

  ロボトレース競技に出場した機体。2年生のときにOmnimO、3年生のときにOmnimO-2を製作。裏面にフォトリフレクタがたくさん並んでおり、向きを変えずに全方位のラインに追従することができる。大会にて多くの特別賞を受賞。

 周囲に48個のフォトリフレクタがついている。一週目でコースを記憶し、二週目は直線では加速しカーブ手前で減速して走る。

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JITEN

 大学1年の時に製作した人生初の自作ロボット。シンプルな原理でライントレースを実現。

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業績のまとめはこちら ↓

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業績まとめ(2020/3/22更新)

学術雑誌

  1. Tatsuya Takemori, Masato Miyake, Tomoaki Hirai, Xixun Wang, Yuto Fukao, Mau Adachi, Kaiyo Yamaguchi, Suomi Tanishige, Yusuke Nomura, Fumitoshi Matsuno, Toshiaki Fujimoto, Akito Nomura, Hikaru Tetsui, Masahiro Watanabe, and Kenjiro Tadakuma, "Development of the multifunctional rescue robot FUHGA2 and evaluation at the world robot summit 2018," Advanced Robotics, vol.34, no 2, pp.119 - 131, 2020, doi:10.1080/01691864.2019.1697751 link
  2. Tatsuya Takemori, Motoyasu Tanaka, Fumitoshi Matsuno, “Gait Design for a Snake Robot by Connecting Curve Segments and Experimental Demonstration,” IEEE Transactions on Robotics, vol.34, no 5, pp.1384 - 1391, 2018, doi:10.1109/TRO.2018.2830346 link
  3. Shuhei Tsuchida, Tatsuya Takemori, Tsutomu Terada, and Masahiko Tsukamoto, “Mimebot: Spherical Robot Visually Imitating a Rolling Sphere,” International Journal of Pervasive Computing and Communications, vol.13, no.1, 2017. doi: 10.1108/IJPCC-01-2017-0006 link
  4. 土田 修平, 森 達也, 寺田 努,塚本 昌彦, “回転移動を模したテクスチャ表示機能をもつ球体型移動ロボット”, 情報処理学会論文誌, vol.57, no.12, pp.140-149, 2016. 

書籍

  1. Fumitoshi Matsuno, Tetsushi Kamegawa, Wei Qi, Tatsuya Takemori, Motoyasu Tanaka, Mizuki Nakajima et al. Section "Development of Tough Snake Robot Systems" of "Disaster Robotics -Results from the ImPACT Tough Robotics Challenge-" link
  2. 有泉亮, 森達也, “ロボット制御学ハンドブック 第16章5節 連続体モデルと制御”, 近代科学社, 2017年12月 link

学術雑誌等又は商業誌における解説、総説

  1.  松野 文俊, 亀川 哲志, 森 達也, 田中 基康, 多田隈 建二郎, 鈴木 陽介, 坂東 宜昭, 糸山 克寿, 奥乃 博, 藤原 始史, "ImPACT TRC太索状ロボットの研究開発の現状と展望", 日本ロボット学会誌, vol. 35, pp.720-726, 2017. doi: 10.7210/jrsj.35.720 link

国際会議における発表

口頭発表・査読あり

  1. Tatsuya Takemori, Motoyasu Tanaka, and Fumitoshi Matsuno, "Ladder Climbing with a Snake Robot," IROS 2018: 2018 IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems (Madrid, Spain, Oct. 1-5, 2018), pp.8140-8145.
  2. Tatsuya Takemori, Motoyasu Tanaka, and Fumitoshi Matsuno, "Gait Design for a Snake Robot to Climb a Ladder," SWARM 2017: The 2nd International Symposium on Swarm Behavior and Bio-Inspired Robotics(Kyoto, Japan, Oct. 29-Nov. 1), pp.89-93. 
  3. 〇Shuhei Tsuchida, Tatsuya Takemori, Tsutomu Terada, and Masahiko Tsukamoto, “Mimebot: Sphere-shaped Mobile Robot Imitating Rotational Movement,” Proceedings of the 14th International Conference on Advances in Mobile Conputing and Multi Media (Singapore, Nov. 28-30th, 2016), pp.164-173. doi: 10.1145/3007120.3007128 link
  4. Tatsuya Takemori, Motoyasu Tanaka, and Fumitoshi Matsuno, “Gait Design of a Snake Robot by Connecting Simple Shapes,” IEEE International Symposium on Safety, Security and Rescue Robotics (Lausanne, Swiss, Oct. 23-27th, 2016), pp.189–194. doi: 10.1109/SSRR.2016.7784297 link

国内学会・シンポジウム等における発表

口頭発表・査読有り

  1. 〇土田修平, 森達也, 寺田努, 塚本昌彦, “回転移動を模したテクスチャ表示機能をもつ球体型移動ロボット”, インタラクション2016論文集(東京, Mar. 2-4th, 2016), pp.140-149. link

口頭発表・査読無し

  1. 森 達也, 田中 基康, 松野 文俊, "梯子へ取りつくヘビ型ロボットの歩容遷移制御",第63回システム制御情報学会研究発表講演会, GSb01-4, May. 2019.
  2. 〇稲澤真里子, 森 達也, 田中 基康, 松野 文俊, "複雑な形状の配管内を移動するヘビ型ロボットの制御",第63回システム制御情報学会研究発表講演会, GSb01-3, May. 2019.
  3. 森 達也, 田中 基康, 松野 文俊, "ヘビ型ロボットによる垂直はしご登りの歩容設計と実験",第62回システム制御情報学会研究発表講演会, 211-1, May. 2018.
  4. 下郷 慎之介, 〇有泉 亮, 森 達也, 田中 基康, 浅井 徹, 東 俊一, "垂直配管を昇降するヘビ型ロボットの滑落検知",第62回システム制御情報学会研究発表講演会, 211-4, May. 2018.
  5. 〇藤原 始史, 森 達也, 斉 偉, 亀川 哲志, 鈴木 陽介, 坂東 宜昭, 奥乃 博, 松野 文俊, "配管内検査のためのヘビ型ロボットの遠隔操作および情報提示インタフェース",第62回システム制御情報学会研究発表講演会, 213-3, May. 2018.
  6. 〇平井 智章, 森 達也, Hosuk Yeon, 遠藤 孝浩, 水野 大輔, 森本 貴景, 松野 文俊, "リンク長が可変なワイヤ駆動式マニピュレータの開発と制御",第62回システム制御情報学会研究発表講演会, 211-1, May. 2018.
  7. 〇松野 文俊, 亀川 哲志, 森 達也, 田中 基康, 多田隈 建二郎, 藤田 政宏, 鈴木 陽介, 坂東 宜昭, 糸山 克寿, 奥乃 博, 藤原 始史, 伊達 央, 有泉 亮, "ImPACT TRC 太索状ロボットの研究開発の現状と展望",第62回システム制御情報学会研究発表講演会, 141-8, May. 2018.
  8. 森 達也, 河合 優太, 前田 隆馬, 米田 洋樹, Suatac Baris, 温 天宇, 安達 真永, 谷重 崇未, 野村 祐裕, 松野 文俊, "大型アームを持つレスキューロボットFUHGAの開発",第18回システムインテグレーション部門講演会, 1C6-07, Dec. 2017.
  9. 森 達也, 田中 基康, 松野 文俊, "複雑環境を移動する ImPACT TRC ヘビ型ロボットの開発と制御",第8回横幹連合コンファレンス, c-3-3, Dec. 2017.
  10. 森 達也, 田中 基康, 松野 文俊, "ヘビ型ロボットの複雑環境における運動設計と制御",第17回システムインテグレーション部門講演会, Dec. 2016.
  11. 〇土田 修平,森 達也,寺田 努,塚本 昌彦, "複数の移動ロボットを用いた身体パフォーマンスの印象評価", エンタテインメントコンピューティング, Sep. 2016.

ポスター発表・査読なし 

  1. 〇藤原 始史, 森 達也, 小松 信, 斉 偉, 亀川 哲志, 鈴木 陽介, 松野 文俊, “バーチャルシャシーを用いたヘビ型ロボットの状態提示インタフェース”, ロボティクス・メカトロニクス講演会, 1P2-Q07, May 2017.
  2. 〇松野 文俊, 伊藤 一之, 亀川 哲志, 田中 基康, 有泉 亮, 奥乃 博, 大道 武生, 芦澤 怜史, 鈴木 陽介, 多田隈 建二郎, 伊達 央, 藤原 始史, 森 達也, 坂東 宜昭, “ImPACT TRC 太索状ロボットのシステム統合化と評価実験”, ロボティクス・メカトロニクス講演会, 1P2-Q01, May 2017.
  3. 〇亀川 哲志, 斉 偉, 須原 大貴, 松田 絵梨子, 秋山 太一, 酒井 聡志, 森 達也, 藤原 始史, 松野 文俊, 鈴木 陽介, 坂東 宜昭, 奥乃 博, "螺旋捻転運動で配管を走破するヘビ型ロボットの開発 ―接触圧力センサならびに音響位置推定センサとの統合と実証実験―", ロボティクス・メカトロニクス講演会, 1P2-Q02, May 2017.
  4. 森 達也, 田中 基康, 松野 文俊, “単純形状の連結によるヘビ型ロボットの歩容設計”, ロボティクス・メカトロニクス講演会, 1P1-09a3, May 2016.

予算獲得

  1. 森達也,JSPS 科研費 特別研究員奨励費(DC1)「全身に触覚を持つヘビ型ロボットによる複雑環境上での自律移動と作業の制御」研究期間 2018年度~2020年度 
  2. 土田 修平, 友近 圭汰, 森 達也,国立研究開発法人科学技術振興機構法 大学発新産業創出プログラム(START) 技術シーズ選抜育成プロジェクト〔ロボティクス分野〕, 3000千円, 2015 (応募総数40件のうち18件採択).

受賞歴

学会賞・論文賞など

  1. 国際レスキューシステム研究機構 2019年度 競基弘技術貢献賞
  2. 2018年度 日本機械学会奨励賞(研究) link
  3. International Jounal of Pervasive Computing and Communications, 2018 Highly Commended Award link
  4. SCI'18学生発表賞
  5. SI2017優秀講演賞
  6. SI2016優秀講演賞

学内表彰

  1. 令和1年度 京都大学工学研究科長賞 
  2. 令和1年度 京都大学総長賞
  3. 平成30年度 京都大学工学研究科長賞 
  4. 京都大学工学研究科 馬詰研究奨励賞 link
  5. 平成29年度 京都大学工学研究科長賞 
  6. 平成29年度 京都大学総長賞 link
  7. 平成28年度 吉田卒業研究・論文賞 link 

ロボットコンテスト

国際大会
  1. RoboCup世界大会2019 Rescue Robot League link
    優勝(日本チームの優勝は2005年以来14年ぶり),
    Best in Class Dexterity賞 
  2. World Robot Summit 2018 インフラ・災害対応部門の災害対応標準性能評価チャレンジ部門 link
    優勝(経済産業大臣賞, 賞金1000万円),
    日本ロボット学会 
  3. RoboCup世界大会2017 Rescue Robot League link 
    Best in Class Dexterity賞
    Best in Class Small Robot賞
日本大会
  1. RoboCup JAPAN OPEN 2019 レスキューロボット実機リーグ
    優勝(3連覇),
    Best in Class Dexterity賞,
    Best in Class Mobility賞,
    計測自動制御学会賞
  2. RoboCup JAPAN OPEN 2018 レスキューロボット実機リーグ link 
    優勝(2連覇),
    Best in Class Dexterity賞
  3. RoboCup JAPAN OPEN 2017 レスキューロボット実機リーグ link
    優勝,
    Best in Class賞Dexterity部門,
    計測自動制御学会賞 
  4. RoboCup JAPAN OPEN 2016 レスキューロボット実機リーグ
    Best in Class Autonomy賞

 

 

製作物のまとめはこちら ↓

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RoboCup世界大会2019 優勝!

 7月4日から7日にシドニーで開催されたRoboCup世界大会Rescue Robot Leagueで我々チームSHINOBIが優勝しました!! 研究室のチームとしては初優勝(初参加は2002年)、日本のチームとしては2005年以来14年ぶりの優勝になります。

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 このリーグは災害対応ロボットの競技会であり、不整地の走破性能、アームを用いた作業性能、マッピングや自律走行といった自律探索性能を評価して競います。一台のロボットで多種多様な課題をクリアする必要があり、総合力が問われます。

 SHINOBIは昨年のWorld Robot Summitに出場(そして優勝)したロボットを改良して作り直した新作FUHGA2で出場しました。サブクローラーが長くなったり、LIDERが三次元計測できるものになったりアームの形状が変わったりしています。全体的にさらなる軽量化もして洗練されてきました。センサ類もぐっと増えています。昨年の機体に比べて劇的に走破性が向上し、がれきが乗った45度の階段なんかも楽々移動可能です。また、昨年に引き続き特殊なジャミング平行グリッパを東北大学田所研究室の多田隈先生チームに開発していただきました。

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サブクローラーで立つことで高いところにも届く。

 

 僕自身はチームリーダーとして開発全体の取りまとめや総合設計のための調整をしつつ、特にアームの設計開発、モータードライバなどの電子回路の設計開発、電気系統の実装、制御ソフト開発、オペレータなどを担当しました。

 

 大会では2日、3日がセットアップの日で、会場でロボットを組み立てていろいろと準備を。4日~6日が予選、7日が決勝でした。毎日会場が8時から23時まで開いており、そうなると当然8時から23時まで作業するわけで、毎度思うことながら体力が必要な大会ですね。

 予選は2位で決勝に進出。また、予選の結果でBest in Class Dexterityという部門賞を獲得しました。また、Best in Class Mobilityも同時に狙っていたのですが、こちらはマシントラブルも相まって獲得ならず。悔しかったです。

 7日の決勝では6チームで競いました。Mobility, Dexterity, Atuonomyの3種のカテゴリの課題を40分ずつ。その総合得点で競います。40分もぶっつづけで操縦するのはハードに思えましたが、実際やってみるとあっという間でした。優勝したからよかったものの、今でもふとしたときに「あのときもっとうまいやり方があったな」という後悔がフラッシュバックします。

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 こちらが決勝のスコアです。2位だった優勝常連チームであるタイのiRAPは本当に強く、かなりの接戦でした。走破性能も作業性能もほぼ互角ですね。3位のHectorは尖ったチームで、圧倒的な自律性能を発揮していました。モビリティのタスクも自律で行うそのこだわりと能力には本当にリスペクトです。今後は自律機能・探索機能を充実させることがロボカップレスキュー全体の課題になりそうです。

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パドックの様子。

 

 海外にロボットを持っていくのは初めてで不安でしたが、いろんな人に助けていただきなんとかなりました。トラブルはなかったです。特に東北大学の小島さん、岡田先生、名古屋工業大学の佐藤先生には詳しくアドバイスをいただきました。海外輸送についてはまた詳しく記事を書きたいと思います。

 

 伝統あるRoboCupで優勝というのはかなりうれしいです。松野先生の念願を叶えることができました。2017年の名古屋での世界大会(こちらの記事)に出てレベルの高さを痛感した悔しい思いを成仏させられそうです。名古屋大会以来そのレベルを意識して開発を行い、2年後に再度世界大会に挑んで今度は通用したというのは感慨深いです。

 ここ3年間は毎年新たにレスキューロボットを作り直してきましたが、ようやく(おおむね)満足のいくハードウェアになってきたと思います。それでも大会を通して改良したい点はたくさん出てきたのですが...。